肝臓は人体で二番目に大きな臓器です。
肝臓では、主にグルタチオンなどの内因性抗酸化物質が作り出されています。
グルタチオンは重要な解毒分子ですが、食べ物やサプリメントとして摂取しても消化酵素で分解されてしまうため、あまり吸収されません。
しかし、特定の栄養素を組み合わせて一緒に摂取することで、私たちの身体の細胞が作り出すグルタチオンの産生量を増加させることができます。
今回の記事では、USANAの研究報告を交えながら、肝臓の解毒とグルタチオンの体内合成をサポートするヘパシルDTXについてご紹介します。
- 肝臓の解毒経路 フェーズ1
- 肝臓の解毒経路 フェーズ2
- グルタチオンの体内産生と増加に関する臨床研究
- 研究結果
- 研究結論
- 日本版ヘパシルDTXと米国版ヘパシルDTXの違いについて
- 日本版ヘパシルDTXについて
@USANA - THE HEALTHIEST FAMILY ON EARTH
出典:Ask the Scientists
LIVER DETOXIFICATION PATHWAYS
肝臓は必須の臓器です。
それは、代謝、消化、エネルギー貯蔵、ホルモン産生の機能を果たしています。
肝臓は、人体における主要な解毒臓器でもあります。
肝臓での解毒作用は、2つのカテゴリーに分けられます。
それらは、肝臓の解毒経路のフェーズ1(第1相)、フェーズ2(第2相)として知られています。
肝臓の解毒経路 フェーズ1
肝臓における解毒のフェーズ1は、毒素に対する最初のディフェンス・ラインです。
それは、シトクロムP450として知られている酸化還元酵素系統群で構成されています。
これらの酵素には、アルコールやカフェインのような物質を中和する働きがあります。
つまり、毒素を無毒化することによって、保護力を維持しているのです。
しかし、完全に無毒化できなかった肝臓の解毒フェーズ1の副産物が、依然として身体にとって驚異となります。
それら毒素が肝臓の中で蓄積されてしまうと、DNAやタンパク質にダメージを与えることに なってしまうからです。
肝臓の解毒フェーズ2の役割は、こうした毒素が蓄積されないようにすることです。
フェーズ2では、身体から毒素を除去すべく、毒素の最終的な中和が行われます。
肝臓の解毒経路 フェーズ2
肝臓の解毒フェーズ2は、解毒フェーズ1の副産物や、その他の残留している毒素を中和します。
これは、毒素を水溶性にすることで行われます。
そうすれば、それらは身体から排泄されやすくなるからです。
このプロセスは抱合体形成 (conjugation) として知られています。
グルタチオン、硫酸塩、グリシンは、このプロセスを行う主要な分子です。
正常な状態においては、肝臓の解毒フェーズ2酵素は、わずかにグルタチオンを産生します。
毒性ストレスが高まった時に限り、身体はグルタチオンの産生を増加させます。
グルタチオンとは
グルタチオンは人間にとって非常に重要です。
そして、それは「マスター抗酸化物質」として知られています。
なぜ、そのように呼ばれているのかと言うと、それは体内で最も豊富に存在する抗酸化物質であり、肝臓の中で再生することができるからです。
参考記事:体内で作り出される抗酸化物質 グルタチオンの5つの秘密
グルタチオンは、アスパラガス、アボガド、ホウレンソウ、ブロッコリー、そして、いくつかのサプリメントにも含まれています。
残念なことに、食物源に含まれるグルタチオンは、あまり吸収されません。
なぜなら、吸収される前に消化酵素がグルタチオンを分解してしまうからです。
そこには、グルタチオンを運ぶための直接的な輸送システムさえも存在しません。
グルタチオンは体内ではあまり吸収されませんが、食事はグルタチオンの体内濃度を保つための役割を果たします。
身体は、グルタチオンを作り出すための重要な鍵となる構成要素を必要とします。
そして、特定の食物や栄養素が、その鍵となる働きをすることがわかってきています。
これらには、セレニウム、ビタミンE、アブラナ科の野菜、αリポ酸、ミルクシスル(マリアアザミ)、N-アセチル-L-システインが含まれます。
マリアアザミの花
ビタミンC
ビタミンCも、肝臓の解毒経路において重要です。
それは、肝臓の解毒経路のフェーズ1とフェーズ2で産み出された解毒酵素を、酸化ダメージから保護するのに役立ちます。
ビタミンCは、肝臓組織を酸化ダメージから守ります。
いくつかの研究でも、ビタミンCが毒素の除去に何らかの役割を担っていることが示唆されています。
ビタミンCは、体内でしっかりとコントロールされています。
血液レベルは、主にビタミンCの摂取量と腎臓調節によって決まります。
研究によると、ビタミンCが摂取されていない場合であっても、ファイトケミカル(植物性化学物質)が血漿ビタミンCを増やす可能性があることが示されています。
- カンタロープメロン(赤肉腫のマスクメロンの一種)
- グレープフルーツ
- ハニーデューメロン
- キウイ
- マンゴー オレンジやその他の柑橘類
- イチゴ
- スイカ
グルタチオンの体内産生と増加に関する臨床研究
USANAの科学者は、二重盲検比較試験とプラセボ対照試験を実施しました。
その目的は、血液中の血漿グルタチオンと血漿ビタミンCの増加が促進されるかどうかを見極めるためでした。
この研究は、ユサナ・ヘルス・サイエンス社によって研究開発された 製品:ヘパシルDTXに使用されている配合栄養素群に関するものです。
ユサナ・ヘルス・サイエンス社が処方した米国版ヘパシルDTXには、
- ビオチン
- コリン(解毒反応におけるベタインとメチル基供与体の前駆体)
- マリアアザミ濃縮物、N-アセチル-L-システイン(グルタチオンの前駆体)
- αリポ酸
- ブロッコリー濃縮物
- 緑茶濃縮物
- オリーブ果実濃縮物(オリボル®/USANA特許製品)
- ウコン濃縮物(メリーバ®クルクミン /INDENA社特許製品)
が含まれています。(※1)
※1:日本版ヘパシルDTXには、ビオチン、コリン、N-アセチルL-システイン、αリポ酸は含まれていません。
米国版ヘパシルDTXに関する研究には、15名の健康な被験者が参加しました。
そして、研究では、被験者にヘパシルDTXまたはプラセボ成分を、28日間分、支給しました。
1日目、14日目、28日目に、彼らから血液サンプルを採取し、血液中の血漿グルタチオンと血漿ビタミンCの濃度を測定しました。
研究結果
「グルタチオンとビタミンCは解毒反応に関係しています。」(参照PDF(英文):Hepasil DTX increases Both Antioxidant And Detoxification Capacity By Boosting Glutathione And Vitamin C Levels)
◉ 米国版ヘパシルDTXに関する臨床研究の結果
- 米国版ヘパシルDTXは、最初の摂取から2時間後に血漿グルタチオンが増加し、摂取後8時間 経過すると血漿グルタチオンの著しい増加が確認されました。
- 血漿グルタチオンのレベルは、研究終了時までに74%増加させていました。
- 米国版ヘパシルDTXは、摂取後2時間で、血漿ビタミンCを顕著に増加させました。これは、急性期(0時間から8時間の時点)の全時間帯で維持されていました。
この研究結果は、これらの栄養素の相乗効果を示していました。
この摂取法は、グルタチオンとビタミンCの両方の濃度レベルを上昇させました。
それは、グルタチオンを解毒反応において適切に利用する身体能力をアップレギュレート(上方調節)させました。
それはまた、身体の抗酸化力も増加させました。
追跡調査報告によると、グルタチオンとビタミンCの両方の増加に、臨床的有用性があることが証明されました。
研究では、米国版ヘパシルDTXを摂取した被験者は、プラセボ成分を摂取した被験者よりも、より酸化ダメージに対する耐性が顕著に見られたことを伝えています。
研究結論
この研究結果は、ビタミンCを摂取していない場合であっても、一部のファイトケミカル(植物化学物質)が血中の血漿ビタミンCを増加させる可能性があるという過去の研究結果を裏付けるものとなりました。
これにより、体内のグルタチオン産生を増やすために使用できる構成栄養素の具体的な配合量をも明示されることになりました。
参考記事:”LIVER DETOXIFICATION PATHWAYS“
*These statements have not been evaluated by the Food & Drug Administration. This product is not intended to diagnose, treat, cure, or prevent any disease.
*この文章は食品医薬品局(FDA)の評価を受けておりません。この製品は疾病の診断、治療、治癒、予防を目的としたものではありません。
*本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
*読みやすい日本語の文章にするために、翻訳に際して許容範囲での捕捉および訳注を付記させていただいております。また、栄養製品における米国版と日本版の処方の違い等により、原文の一部を省略させていただいた箇所がございます。予めご了承ください。本記事のより正確な情報については原文を優先します。原文は上記の出典記事をご覧ください。
日本版ヘパシルDTXと米国版ヘパシルDTXの違いについて
このページに掲載されている臨床試験は、米国版ヘパシルDTXに関するものです。
日本版ヘパシルDTXに関しては、臨床試験は行っておりません。
日本で販売されているヘパシルDTXも、米国版ヘパシルDTXと同様に、医薬品GMP基準を順守したユサナ・ヘルス・サイエンス社で製造されています。
日本版ヘパシルDTXには、ビオチン、αリポ酸、N-アセチル-L-システインは配合されていません。
しかし、主成分のミルクシスル由来シリマリン(マリアアザミ濃縮物)の配合量は、米国版ヘパ シルDTXと同じ量です。
また、αリポ酸、ビオチン、N-アセチル-L-システインの代わりに、 日本版ヘパシルDTXの処方として、緑茶濃縮物、オリボル®、ブロッコリー濃縮物、ウコン濃縮物(メリーバ®クルクミン)などを含んでおり、 これらは米国版ヘパシルDTXの処方と同等に細胞シグナル伝達に大きく関わる成分です。
従って、日本版ヘパシルDTXは、米国版ヘパシルDTXと同じような結果を期待できると考えても良いかと思われます。
尚、配合成分が異なる主な理由は、各国間によって薬事法や医薬品基準等が異なるためです。
ヘパシルDTXだけではなく、USANA製品は同じ製品でも各国の法律に基づいて製造されています。
その中には米国では「食品」であっても、日本では「医薬品」に分類される成分もあり、全く同じ処方で製造できるとは限りません。
たとえば、αリポ酸は日本でもサプリメントとして使用できますが、ヘパシルDTXに含まれる細胞シグナル伝達に基づいたインセリジェンス・テクノロジーは、栄養素の組み合わせが非常に重要です。
ヘパシルDTXに含まれるインセリジェンス・デトックス・サポート複合体は、細胞に働きかけるベストな栄養素の組み合わせで配合されています。
ユサナ・ヘルス・サイエンス社
日本版ヘパシルDTXについて
ヘパシルDTXは、人体で二番目に大きな臓器である肝臓のサポートと健康維持を目的として、慎重に配合された抗酸化物質です。
ヘパシルDTXの主成分は、ミルクシスル由来シリマリンであるマリアアザミ濃縮物です。
これは、現在知られている最も強力な抗酸化物質の一つであり、スーパーオキシドディスムター ゼ(SOD)とグルタチオン・ペルオキシダーゼ・システムを含む、解毒プロセスに関わるいくつかの抗酸化酵素系の量と活性の両方を増加させる働きがあります。
ヘパシルDTXに含まれるほかの重要な抗酸化物質は、緑茶濃縮物、ウコン濃縮物、オリーブ果実濃縮物としてUSANAが特許を取得したオリボル®です。
これらのどの栄養素も、肝臓内の複数の酵素システムを保護し、身体のほかの部位に二次的な抗酸化物物質の防御力をサポートする働きがあります。
ヘパシルDTXの細胞シグナル伝達はどのように行われるのですか?
ヘパシルDTXは、グルタチオン産生と結びついている細胞シグナル伝達経路を変更することのできる、ユニークな配合成分を含んでいます。
この細胞シグナル伝達経路に働きかける作用を持つ、総合的なファイトケミカルの栄養素の組み合わせを、USANAではインセリジェンス・デトックスサポート複合体と呼んでいます。
主な成分は、ミルクシスル由来シリマリン(マリアアザミ濃縮物)、緑茶濃縮物、オリボル®、ブロッコリー濃縮物、ウコン濃縮物(メリーバ®クルクミン)です。
このプロセスは、血液中の血漿グルタチオンと血漿ビタミンCの増加によって、身体の抗酸化力と浄化能力の両方を増加させます。
細胞が作り出す強力な内因性抗酸化物質であるグルタチオンの生成をサポート。
肝臓疲れ対策に、加工食品や油っこいもの、お酒が好きな方におすすめです。
マリアアザミ種子成分のシリマリンには、身体の内側から紫外線のダメージを軽減する働きがあります。
明るく透明感のある若々しいお肌を維持するためにも、積極的に摂取したい栄養成分です。
*ユサナは、最高品質の製品を製造し、その内容成分量を保証しています。ご自身やご家族の皆様に正規品をご利用いただくため、ユサナ製品は、ユサナアソシエイトまたはUSANA.comからご購入いただきますよう、お願い申し上げます。
*本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
*この文章は食品医薬品局(FDA)の評価を受けておりません。この製品は疾病の診断、治療、治癒、予防を目的としたものではありません。
*ユサナの会員規約では、不適切な店舗での陳列・販売を禁止しています。ユサナは、この規約を実施するために、複数のアプローチを活用し、不正な販売行為を減少させる成果を上げることができました:
- トップの再販業者を排除-アマゾン、eBay, Taobao上で、不正な販売行為をやっているトップの再販業者を排除しました。
- 販売価格のつり上げ-不適切な販売サイトで、ユサナ商品の価格つり上げを行いました。
- トラッキングと不正行為の処分 –商品の追跡機能を使用することで、再販業者へ商品を販売している会員を突き止め、排除しました。
米国本社のUSANA Health Sciences. Inc. が米国で提供している栄養製品と、日本のユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン合同会社が提供している栄養製品では、配合成分が異なります。その主な理由は、各国間によって薬事法や医薬品基準等が異なるためです。 日本国内で販売している栄養製品も、米国本社が販売している製品と同様に、米国の医薬品GMP基準を順守し、且つ、米国食品医薬品局(FDA: Food and Drug Administration) に「医薬品製造施設」として認定された米国本社の自社工場で製品を生産しています。 本記事は、米国本社の情報を翻訳しつつ、日本の読者の皆様に向けて加筆・編集しています。尚、記事の掲載内容については、ユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン合同会社 (USANA Health Sciences Japan LLC )に確認をいただいております。