細胞は、細胞同士で、そして、細胞内でも、お互いにコミュニケーションを取っています。
これを、細胞シグナル伝達 (Cell Signaling) と言います。
細胞レベルで健康を改善する、細胞栄養科学の未来の展望について、USANAの科学者:ロバート・シノット博士(自然科学者)は、インタビューで次のように応えてくださいました。
「細胞シグナル伝達の全領域が、栄養学における新しい時代の幕開けとなります。」
– ロバート・シノット博士 USANA チーフ・サイエンス・オフィサー(科学担当最高責任者)
インセリジェンス・テクノロジーが細胞の健康状態を促進する ロバート・シノット博士インタビュー
- インセリジェンス・テクノロジーが細胞の健康状態を促進する ロバート・シノット博士インタビュー
- ──細胞シグナル伝達についてご説明していただけますでしょうか。
- ──細胞シグナル伝達は、細胞の年齢と共にどのように変化するのでしょうか?
- ──ユサナ・インセリジェンス・テクノロジーは、細胞シグナル伝達経路をどのようにサポートするのでしょうか?
- ──インセリジェンス、そして、セルセンシャル。これらのアプローチ は、USANAが過去に行ってきたものと、どのような違いがあるのでしょうか?
- ──新しい栄養学上のテクノロジーにおけるゴールについて教えてください。
- ──ユサナ・インセリジェンス・テクノロジーのセルセンシャルを使う以外に、どのようにして細胞を積極的にサポートすることができますか?
- はじまり、そして、これから。
- ロバート・シノット博士について
@USANA - THE HEALTHIEST FAMILY ON EARTH
Dr. Rob Sinnott Explains How USANA InCelligence Technology Promotes Cellular Health
Scott Pack May 9, 2017 InCelligence
スコット・パック 2017年5月9日
USANAは、2016年のインターナショナル・コンベンションにおいて、栄養素が細胞シグナル伝達に影響を与えるというコンセプトと共に、それが今、そしてこれからも、USANAに大きなインパクトを与える事になるであろうということを発表しました。
そして、USANAはこれからも細胞シグナル伝達の研究を続けます。
2016年当時に発売されたインセリジェンス入りの新製品と、それらの製品に採用されている科学は、『細胞レベルで健康を改善する』という、私たちの目標を確固たるものにしました。
やはり、何と言っても、USANAは「細胞栄養科学会社」 (The Cellular Nutrition Company) であり、これは私たちが行うことのほとんどすべてのことに密接に影響を与えています。
そしてこれこそが、シニア・マーケティング・マネージャーのカミーユ・フレッチャーと私:スコット・パックが、USANAのチーフ・サイエンス・オフィサーであるロバート・シノット博士に、細胞シグナル伝達や細胞の健康、そして、USANAのインセリジェンス・テクノロジー (USANA InCelligence Technology®) が、どのようにして未来の栄養素にフィットしていくのか、ということについて、お伺いしたかったことなのです。
──細胞シグナル伝達についてご説明していただけますでしょうか。
シノット博士:
あなたの体内には、化学系統 (a chemical system)と、電気系統(別名:神経系統)(an electrical system (aka, the nervous system) の両方がありますが、細胞シグナル伝達とは、あなたの体内の化学系メッセンジャーを介して行われる細胞同士のコミュニケーション方法のひとつである、と言うことができます。(※1)
あなたの脳が、あなたの胃とコミュニケーションを取る必要がある場合、胃が脳に「もう、おなかいっぱいだよ」と伝える時に行われます。そして、それは、化学的信号によって行われています。
あなたが何らかの匂いを感じたら、その香りは空気中の分子であり、それはあなたの鼻の受容体と相互に影響し合っています。
あなたの身体は常に、受容体(レセプター)とメッセンジャーの両方として働く細胞を使用し、あなたの内側やあなたの周りの環境を感知し、反応しています。(※2)
あなたの身体には、細胞シグナル伝達によってサポートすることができない系統はひとつもありません。
あなたの身体の至る所で、細胞シグナル伝達が働いています。
──細胞シグナル伝達は、細胞の年齢と共にどのように変化するのでしょうか?
左が若いミトコンドリアのイメージ。生命維持に必要なエネルギーのATP(アデノシン三リン酸)を産生し、フリーラジカルの放出量は少ない。右が老化したミトコンドリアのイメージ。ATPよりもフリーラジカルを多量に放出してしまっている。
シノット博士:
細胞が真新しいものであれば、それは非常に効率的に機能します。
しかし、細胞が老化すればするほど、または、外的要因のもとでストレスが増えれば増えるほど、ミトコンドリアのエネルギーを産生する機能は、実際にはあまり効率的に稼働していない状態になり、以前よりも更にもっと多くの汚染が発生してしまいます。
この場合の汚染とは、フリーラジカルのような類いのものです。
これらの汚染分子は、その基本原理として、細胞に穴を開け始めてしまうため、細胞が穴漏れする原因となります。
多くの場合、これはあなたの身体にとって有毒な化合物になってしまいます。
あなたの身体が年齢を重ねるにつれて、細胞分裂をしない細胞や再生しない細胞は、シグナル伝達に対する感受性が低下する傾向があります。
これは私たちが年齢を重ねるにつれて起こる自然なプロセスではありますが、細胞シグナル伝達は細胞が正常で健全な寿命を全うすることができるよう、積極的にサポートする働きがあります。
──ユサナ・インセリジェンス・テクノロジーは、細胞シグナル伝達経路をどのようにサポートするのでしょうか?
シノット博士:
細胞コミュニケーションが途切れた場合、適切な信号(シグナル)が通過するのが阻害され、間違った信号が送信されてしまったり、或いは、細胞が全く反応しないようになってしまいます。
ここで少し、細胞の機能を自動車エンジンに類似していると見立てて、比喩を使って説明してみましょう。
自動車を運転している時に、エンジン警告灯のチェックランプがダッシュボードに表示された場合、 あなたはその時点でそれが何を意味しているのかはわからないかもしれません。
しかし、あなたは自分が運転している自動車で何か不具合が起きている、ということに気づくことが できます。
あなたが正しい細胞シグナル伝達を送信しておらず、また、正しい栄養素が得られていない場合も、 あなたの身体で同じことが起きています。
その場合、あなたの身体で、「何かが間違っている」「物事が正常に機能していません」という警告灯が突然表示される可能性があります。
インセリジェンスは、体内で健全な信号(シグナル)を促進し、特定の栄養素の組み合わせを使用して健全な反応が起きるのを積極的に活性化することによって、正常な細胞コミュニケーションをサポ ートします。
そして、レスベラトロール(※3)、ターメリック、ブロッコリー、ベータグルカン、ケルセチンなど、私たちUSANAが使用しているこれらの天然植物由来の化合物の有効成分よって、あなたの身体を簡単に調整することができます。
私たちは既に食事をよく食べ、栄養素を身体に取り入れていますので、身体の調節機能を活性化するか、または不活性化することができます。
例えば、ケルセチンのようなフラボノイドをあなたが食事から摂取すると、あなたの身体が必要としている以上に食事を摂り過ぎている場合、フラボノイドはあっさりと糖分子を吸着させ、不活性化する働きをしてくれます。
なんとそれは、あっという間にスイッチをオフにすることができるのです。
これらの植物由来のシグナル伝達分子であれば、身体を無理に制圧したりはしません。
もしも必要であれば、実は、身体は制御システムを作動させること (override) ができるのです。
あなたは、ただ、正しい信号(シグナル)が得られていることを確認しているだけですが、必要に応じて、そのシグナルを無視することができます。
インセリジェンスは、あなたの身体に栄養素を入れただけの場当たり的でその場限りの効果をもたらすようなアプローチではありません。
たとえば、インセリジェンス用に選択されたセルセンシャルの配合は、私たちUSANAが作用することに関心があった特定の経路をターゲット(標的化)にするために採用されました。
細胞の保護力と再生力に関係することが、インセリジェンス・テクノロジーのこのファースト・エディションで辿り着こうとしていたものでした。
──インセリジェンス、そして、セルセンシャル。これらのアプローチ は、USANAが過去に行ってきたものと、どのような違いがあるのでしょうか?
シノット博士:
USANAは、常に最先端を行っています。
私がウェンツ博士についていつも尊敬することは、博士のチームは、他の栄養学の団体が何かを発見するよりも先に、常に早い段階でそれを発見していることです。
今後もウェンツ博士は常に先を行き、素晴らしい発見をされていくでしょう。
ビタミンやミネラル、抗酸化物質は、既に、一般に普及するようになりました。
USANA製品の第三世代は、古典的な栄養学を超えた領域にあります。
なぜなら、私たちUSANAが使用している栄養素の複合化合物は、全面的なものだからです。
私たちは、植物由来のフラボノイドであるケルセチンなどを使っています。
私たちがそれを使うのは、ケルセチンが強力な細胞シグナル伝達化合物であることを偶然にも見つけ たからです。
私たちはリポ酸などの栄養素を使用しています。
これは食事から摂取されるのは稀ですが、非常に強力な細胞シグナル伝達化合物です。
したがって、この細胞シグナル伝達の全領域が、栄養学における次のチャプター、新たな章の幕開けとなるのです。
人類の栄養にこれがどの程度関わっているのか、ようやく世間が気づき始めたところです。
しかし、もう一度言いますが、この研究分野におけるリーダー、先駆者であるUSANAは、既に早い段階で気づいていました。
私たちは、実際に製品を開発し、それが人間にどう作用し、どのように健康に役立つかについて研究を重ねてきました。
インセリジェンス・テクノロジーは、まだ揺籃期であり、研究の初期段階にあります。
そして、私は、今この地点から始まるのだと信じて、一流のR&D(研究開発チーム)と協力しています。
というのも、私は心得ているからです。
インセリジェンス・テクノロジーを用いて行えることが何であるかということを完全に理解し、そして、USANA製品をご使用になる人々のために、細胞シグナル伝達の可能性を最大限に引き出すことを、確実なものにしていくつもりです。
──新しい栄養学上のテクノロジーにおけるゴールについて教えてください。
シノット博士:
もしも私たちがすべて理想的な条件下で生活しているのであれば、私たちが食べる食品は、私たちの 身体にとって必要なほとんどの栄養素を提供し、肯定的な細胞シグナル伝達が含まれている化合物を身体に提供するでしょう。
しかし、理想的な状態と私たちの現代的な食事の在り方との間には、かなり大きなギャップがあると思います。
なので、私たちUSANAの目標、ゴールは、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、そしてそのような栄養素について、適切な量を摂取できるよう配慮して取り計らうことであり、USANAのサプリメントをご利用いただくことで、不足している栄養素とのギャップを埋めることです。
けれども、私たちは、それ以上の人生、本質的なものがある、と認識しています。
なので、USANAは、私たちが食べるべきものと食べているものとのギャップを埋めるためのサプリメントを提供しています。
私が、ユサナ・インセリジェンス・テクノロジーによって作られた製品から体験している人々に期待していることは、ホリスティックな標識(markers)の改善、つまり、全体的な意味づけにおける改善です。
適切にデザインされた栄養価は、多様な身体システムをサポートします。
そして、あなたの身体が成長し再生するための理想的な状態を創り出しているとき、あなたは恩恵となる体験をたくさん経験することでしょう。
それは単なるひとつの体験で終わるものではありません。
これは、それまでの人生でサプリメントを使って栄養補給をしたことのない人々にとって、特に当てはまることでしょう。
私は、こうした人々がインセリジェンスとともに驚くような素晴らしい結果を感じることになるだろうと、思っています。
──ユサナ・インセリジェンス・テクノロジーのセルセンシャルを使う以外に、どのようにして細胞を積極的にサポートすることができますか?
シノット博士:
あなたは、健康的な食事を食べることと運動することを組み合わせることができます。
適度な量の運動を取り入れることで、あなたの健康はサポートされ、あなたの細胞は自然なサイクルで寿命を全うすることができるようになります。
エクササイズなどの運動は、正常な健康的プロセスを誘発するトリガー、引き金となり、あなたの身 体に修復を開始するよう指令を出します。
しかし、あなたの身体が修復をしているときは、細胞を再生するために必要な良いものを探しているので、健康的な食事を食べることも重要です。
もしも、あなたが健康的な食事を摂っておらず、身体に良くないものを食べて、それを身体の燃料にしてしまった場合、あなたの細胞は健常性を損ない、ダメージを与えてしまう可能性があります。
多くの加工食品と栄養価の不足した食事は、あなたの身体が適切な修復を行うために必要なサポートを得ることができないようにしてしまいます。
そして、それは多くの場合、長い目で見ると、あなたの身体は細胞の健康を損なう可能性のある不飽和脂肪酸や不健康なもので栄養素の代わりとなりそうなものを見つけ出そうとします。
私たちの身体は、天然植物由来の化合物や、抗酸化物質、そして、消化されるのが遅い穀物などが豊富な、より原始的な食事を摂ることによって、より良い作用としての効果を表すよう設計されています。
それを説明するために、自動車の比喩に戻って話をしてみましょう。
あなたが自動車に正しいものすべてを入れたとしたら、
たとえば、スーパープレミアムガソリンや合成モーターオイルなどを入れたとしたら──、
あなたがメンテナンスし続ける限り、その自動車はほとんど永続的に持つことでしょう。
(逆に言えば、自動車に間違った燃料を入れたとしたら、その車は不具合を起こす可能性が大きくなる、ということです。)
ユサナ・インセリジェンス・テクノロジーとセルセンシャルは、栄養成分を使って細胞シグナル伝達経路を体内でターゲット化することでプロセスを活性化し、申し分のない良好な健康状態へと高めていく、まさにその第一歩なのです。
そして、それは、今までになく、大ヒットしました。
はじまり、そして、これから。
・・・現在、USANAのR&D部門(研究開発チーム)と共に、ロバート・シノット博士は、インセリジェ ンスの可能性を探求し続けたくて仕方がないのです。
「細胞シグナル伝達を用いて行えることは何百通りもあります。」 と、シノット博士は言います。
「私たちはスタートしたばかりです。」
「私たちUSANAの研究開発チームが持っている可能性について思うと、とてもワクワクします。」
ロバート・シノット博士について
ロバート・シノット博士 – 最高科学責任者 (Robert Sinnott, PhD, MNS, Chief Scientific Officer)
ロバート・シノット博士は、生物科学理学士、植物科学における自然科学修士号と博士号をアリゾナ 州立大学で取得しました。 彼の研究の焦点は、バイオテクノロジーや植物医薬品化学を含む応用生物 科学でした。
また、彼は、ハーバード・ビジネス・スクール、マサチューセッツ工科大学と香港科技大学のビジネ スのさまざまなテーマの大学院コースを修了し、米国、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ全体で発行された5件の特許を取得しています。
シノット博士は、ライフサイエンス、化学、バイオテクノロジー、栄養学の分野において、25年以上 のキャリアを持ち、USANAに貢献してきました。そして、18年間、栄養補助食品産業に直接的に関わり、力を尽くしました。彼は、USANAにおいて、数多くの科学的、リーダシップ的な役割を担いな がら、USANAが独自の科学イノベーションの前衛であり続けるよう、主導しています。
彼は、サイエンス・チーフ・オフィサー(最高科学責任者)として、「世界の健康を改善してい く」というマイロン・ウェンツ博士のビジョンを守りつつ、世界規模での健康改善のために、グローバルな研究開発におけるあらゆる側面の管理を行っています。
参照ページ:
https://www.usana.com/dotCom/about/team
https://www.usana.com/dotCom/difference/experts
(※1):Cell Signaliing 、細胞シグナル伝達とは、細胞内の情報処理システムである分子間相互作用の総称。
(※2):細胞シグナル伝達の分子メッセンジャーには大きく分けて2種類ある。1つは、細胞の外から細胞にシグナルを伝える一次メッセンジャー。2つめは、細胞の内側にシグナル伝える二次メッセンジャー。
(※3):ユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン合同会社が販売するユサナ製品のすべては、日本国の厚生労働省の認可に基づく栄養成分が配合され ています。各国間で定められている医薬品や食品に関する法的基準が異なる為、米国版と日本版では栄養素の配合が異なります。上記のインタビュー記事で解説されているレスベラトロールはイタドリ植物由来です。これは、日本に おいては医薬品成分に該当する為、日本版のユサナ製品には含まれていません。
*ユサナは、最高品質の製品を製造し、その内容成分量を保証しています。ご自身やご家族の皆様に正規品をご利用いただくため、ユサナ製品は、ユサナアソシエイトまたはUSANA.comからご購入いただきますよう、お願い申し上げます。
*本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
*この文章は食品医薬品局(FDA)の評価を受けておりません。この製品は疾病の診断、治療、治癒、予防を目的としたものではありません。
米国本社のUSANA Health Sciences. Inc. が米国で提供している栄養製品 と、日本のユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン合同会社が提供している栄養製品では、配合成分が異なります。その主な理由は、各国間によって薬事法や医薬品基準等が異なるためです。 日本国内で販売している栄養製品も、米国本社が販売している製品と同様 に、米国の医薬品GMP基準を順守し、且つ、米国食品医薬品局(FDA: Food and Drug Administration) に「医薬品製造施設」として認定された米国本社の自社工場で製品を生産しています。 本記事は、米国本社の情報を翻訳しつつ、日本の読者の皆様に向けて加筆・編集しています。尚、記事の掲載内容については、ユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン合同会社 (USANA Health Sciences Japan LLC )に確認をいただいております。