人体のすべての細胞の中に、ミトコンドリアが存在しています。
ミトコンドリアは、一個の細胞の中にたくさん存在しており、生命維持に必要なエネルギーを作り出しています。
このミトコンドリアの機能に欠かせないのが、コエンザイムQ10です。
コエンザイムは、ユビキノンと呼ばれる分子のカテゴリーに存在し、主にミトコンドリア内膜の中に存在しています。
ミトコンドリアのエネルギー産生は、同時に副産物としてフリーラジカルを発生させます。
このフリーラジカルに対抗できるのは、同じく人体のすべての細胞の中で作り出される内因性抗酸化物質のグルタチオン(GSH)です。
今回のAsk the Scientistsの記事では、細胞のエネルギー産生と抗酸化という健康的なエネルギー代謝にαリポ酸とコエンザイムQ10の栄養素がどのように関連しているか、その研究結果をレポートします。
αリポ酸とCOQ10の主な健康エネルギー代謝、ストレス応答、および抗酸化防御の組み合わせ
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出典:Ask the Scientists
COMBINATION OF LIPOIC ACID AND COQ10 MAINTAIN HEALTHY ENERGY METABOLISM, STRESS RESPONSE, AND ANTIOXIDANT DEFENSES
骨格筋の機能は、完全なエネルギー代謝、ストレス応答、抗酸化物質のメカニズムに大きく関与しています。
コエンザイムQ10(CoQ10)は、ミトコンドリア内膜の電子伝達系に不可欠な作用を持っています。
それは、細胞の呼吸、ミトコンドリアのエネルギー産生(ATP/アデノシン三リン酸の生合成)に関わっています。
コエンザイムQ10は、重要な抗酸化物質としても知られています。
そして、αリポ酸は、ミトコンドリアの内部で合成され、ミトコンドリアの機能において必要な役割を果たします。
αリポ酸とコエンザイムQ10は、単独では機能しない可能性がありますが、筋繊維におけるコエンザイムQ10とαリポ酸(ALA)の相乗作用は充分には証明されていません。
研究者らは、エネルギー代謝のマスタースイッチ(PPARγ-コアクチベーターα(PGC1α))、グルタチオン関連の第II相酵素、グルタチオン(GSH/還元型グルタチオン)の発現に対する、αリポ酸(ALA)とコエンザイムQ10(CoQ10)の併用補給の効果として、細胞培養中の量を分析しました。
これらの栄養素の組み合わせは、エネルギー代謝とミトコンドリア生合成のマスタースイッチであるPGC1αの量を有意に増加させました。
この組み合わせはまた、ストレス応答、グルタチオン合成および再利用に関連した遺伝子発現を増加させました。
グルタチオンの増加は、Nrf2タンパク質量の増加を伴いました。
PGC1αの活性化は、主なエネルギー源としてのミトコンドリアによるATP産生の増加と酸化的代謝に依存する遅筋線維のより大きな発現をもたらします。
身体運動はPGC1α活性を増加させ、加齢は骨格筋におけるPGC1α発現の減少に関連しています。
PGC1αの減少はミトコンドリア機能を損ない、それが酸化ストレスを増加させ、そして、内因性抗酸化物質であるグルタチオンを枯渇させてしまいます。
この研究は、αリポ酸とCoQ10の併用補給が、エネルギー恒常性、ストレス応答、そして、抗酸化防御機能を改善する可能性があることを示唆しています。
◉ 出典: Ask the Scientists
◉ リファレンス
*These statements have not been evaluated by the Food & Drug Administration. This product is not intended to diagnose, treat, cure, or prevent any disease.
*本記事の記述内容は、FDA(米国食品医薬品)からの評価を受けたものではありません。この製品は、病気の診断、治療、治癒、予防を目的としたものではありません。
※読みやすい日本語文にするために、科学記事の翻訳に際して許容範囲内で加筆または付記させていただいた箇所があります。原文につきましては上記の英文記事をご覧ください。
翻訳に添えて:αリポ酸とコエンザイムQ10の併用補給に加えて、運動を心掛けることが大切
今回のレポートでは、αリポ酸とコエンザイムQ10を一緒に摂取することで、グルタチオンによるエネルギー代謝とミトコンドリアのエネルギー産生に役立つことが明らかになりました。
コエンザイムQ10は、体内で合成され、細胞のエネルギー産生をサポートする補酵素です。
特に心臓に多く存在することから、不足してしまうと動悸や息切れといった心臓機能に影響が出やすいと言われています。
しかし、残念ながら、コエンザイムQ10の体内合成量は、年齢とともに減少します。
けれども、細胞が必要としているコエンザイムQ10の量は、年齢に関わらず、ほぼ同じなのです。
日本では、約30年間、コエンザイムQ10を医薬品として使ってきました。
そして、2001年に、コエンザイムQ10は医療品から食品に移行され、サプリメントとして販売されるようになりました。
私たち人間の身体は、何十兆個もの細胞で構成され、その細胞すべてにコエンザイムQ10が存在しています。
体温を正常に保ち、身体を動かすことができるのは、細胞内のミトコンドリアでエネルギーが作り出されているからです。
コエンザイムQ10は、このミトコンドリアの働きをサポートする重要な役割を担っています。
コエンザイムQ10がなければ、私たちの体は正しく機能せず、生き続けることができません。
充分な量のコエンザイムQ10が体内に存在していることで、細胞は健康を維持し、全身にエネルギーをどんどん供給できるようになります。
コエンザイムQ10とαリポ酸の栄養補給に加えて、適切な運動も心掛けることによって、ストレス応答やエネルギー代謝、細胞の保護力を高める抗酸化作用の向上につながります。
ぜひ、日頃から、少しずつでも良いので、身体を適度に動かし、栄養もしっかり摂って、健康維持を楽しんでいきましょうね。
あなたの真の健康を祈っています。
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*本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
*この文章は食品医薬品局(FDA)の評価を受けておりません。この製品は疾病の診断、治療、治癒、予防を目的としたものではありません。