大気汚染による健康への影響は、地球規模で、年々、増加傾向にあります。
大気汚染に曝されていると、肺や心臓、脳などに疾病が生じる可能性もあります。
今回は、Ask the Scientistsの記事の中から、PM2.5の健康被害から身体を守る手立てとなるのか、ビタミンB群の摂取による科学的な検証をもとに、健康への影響を遺伝子発現であるエピジェネティクスな観点も含めて見つめていきます。
大気汚染による健康への悪影響を減らすために
@USANA - THE HEALTHIEST FAMILY ON EARTH
出典:Ask the Scientists:
REDUCING THE NEGATIVE HEALTH EFFECTS OF AIR POLLUTION
大気汚染は、人間の健康上の大きな懸念であり、いくつかの健康状態にとっての危険因子です。
環境大気汚染の最も一般的な原因には、発電所、製造施設、燃料燃焼ヒーター、そして、自動車が含まれます。
排出量を削減するための政府の規制や、最新のよりクリーンな燃焼制御装置は増加しているにもかかわらず、多くの地域で大気の質は依然として低下しています。
これは主要都市だけに留まりません。
世界保健機関(WHO)は、世界の人口の92%が大気質の悪い地域に住んでいると推定しています。
大気汚染による最も一般的な作用は、咳、喘息、そして、持病の呼吸器系の健康問題の悪化などの呼吸器系の影響です。
場合によっては、大気汚染は、心臓病、脳卒中、肺がんに関連している可能性があります。
そして、最も危険な大気汚染の形態の一つは、PM 2.5と呼ばれる、2.5マイクロメートル未満の直径の微粒子です。
PM2.5の潜在的な負の影響の中でもよく知られているのは、人々がこうした微粒子にさらされると、DNAにエピジェネティックな変化が起こり、健康に害を及ぼす可能性がある、ということです。
(訳注:エピジェネティックまたはエピジェネティクスとは、環境やその他の要因によって遺伝子そのものが変化するというよりもむしろ、それらの要因によるシグナル伝達によって遺伝子のオン・オフの切り替わりに影響を与え、遺伝子発現が変わり、結果的に生命体に変化が起こる現象。また、それらが次世代に引き継がれることも含む。)
モデル動物(疾患を持った動物)を使った実験によると、ビタミンB群(および他の高メチル栄養素)を投与することで、DNAにおける環境ストレス要因の負の影響を軽減するできる、ということが既に証明されています。
米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, PNAS)で発表された研究では、以前に動物で観察された結果がヒトに関連があるかどうかを見極めるために、人間の被験者で実験を行い、ビタミンB群を使用しました。
参考記事(英語):
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28289216
処方期間中、個体に1日あたり2.5 mgの葉酸、1日あたり50mgのビタミンB6、そして、1日あたり1mgのビタミンB12を与えました。
エピジェネティックな変化がビタミンB群の補給によって軽減されるかどうかを測定するために、個体をPM2.5に曝露しました。
PM2.5に曝露した後、被験体の異なる範囲のDNAを測定して、DNA変化の程度を定めました。
その結果、ビタミンBを補給することで、プラセボ効果と比較すると、上位10カ所でDNAの変化が28〜76%減少しました。
(訳注:つまり、ビタミンB群の栄養補給によって、PM2.5による悪影響が減少した可能性があるということ。)
この分野についてはもっと多くの研究が行われる必要があります。
しかし、この研究は、ビタミンB群の補給が大気汚染の悪影響から人体を保護するために役立つかもしれない、ということを論証しています。
出典:Ask the Scientists
REDUCING THE NEGATIVE HEALTH EFFECTS OF AIR POLLUTION
*読みやすい日本語文にするために、科学記事の翻訳に際して許容範囲内で加筆または付記させていただいた箇所があります。より正確な情報については原文を優先します。原文につきましては出典の英文記事をご覧ください。
*ユサナは、最高品質の製品を製造し、その内容成分量を保証しています。ご自身やご家族の皆様に正規品をご利用いただくため、ユサナ製品は、ユサナアソシエイトまたはUSANA.comからご購入いただきますよう、お願い申し上げます。
*本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
*この文章は食品医薬品局(FDA)の評価を受けておりません。この製品は疾病の診断、治療、治癒、予防を目的としたものではありません。